通天閣観光株式会社様

通天閣タワースライダーに最新の動画サービス。 安定かつ高画質・高速大容量の処理技術を実現

大阪府の登録有形文化財であり、新世界のシンボルとして長く親しまれている通天閣に、2022年5月9日、新たな体験型アトラクションが誕生しました。地上22mの中間展望台3階からエレベーター塔外周を周回して地下1階まで一気に落下する「タワースライダー」です。その最新動画サービスの処理技術にコンテックのVPC-5000が採用されています。

キーワード
  • ICTシステム
業種
  • 建設・ビル
目的
  • 顧客サービス強化
  • 業務効率向上

動画サービスがセットになったチューブ状のハイブリッドなタワースライダー。こんな滑り台を体感できるのは観光地で通天閣だけ!?動画サービスがセットになったチューブ状のハイブリッドなタワースライダー。
こんな滑り台を体感できるのは観光地で通天閣だけ!?

アナログな街のアナログな滑り台。デジタル動画とのハイブリッド

コロナ禍にあって経済への影響が世界的に広まる中、新世界の街も通天閣も同様に集客が低迷していました。とくにインバウンドの激減は深刻でした。しかし、通天閣観光株式会社 代表取締役社長の高井隆光氏は「このまま手をこまねいていてはダメ、地域活性化の旗振り役となって何か打開策を実行しなければ…」と考え、2021年夏に新しいアトラクションとして「進化系体験型滑り台」計画を起ち上げました。

昭和を象徴するアナログな街「新世界」のアナログなランドマーク「通天閣」、そこに滑り台があったらオモロイやん!という発想です。
ただし、「滑り落ちたらそれで終わりではなく、体験が動画データとして記録に残り、それが拡散されて宣伝にも口コミにもなる仕組みを作りたい」。そんな想いが重なり、タワースライダーの付帯サービスとして、SNS発信可能な動画配信が加えられました。

まずは地下1階でチケットを購入。無料ロッカーに持ち物を預け、エレベーターで展望台3階に昇り、乗り口に立ちます。係にガイドされ、ヘルメットを着用し、シートを敷き、出発前のポーズを動画撮影。元の地下1階の降り口まで約10秒、一気に滑り落ちます。高低落差26.5m、斜度約30度、全長60m。つい声が出てしまうスリリングな体験。降り口に到着したら、カメラに向かってポーズ。ロッカーから持ち物を取り出す間に各自の動画が高画質かつ高速で出来上がっている仕組みです。

システム構成イメージ

乗り口と降り口のカメラでビフォー・アフターを撮影。2つの動画にデフォルトの滑降シーンをインサートした動画を瞬時にサービス。乗り口と降り口のカメラでビフォー・アフターを撮影。
2つの動画にデフォルトの滑降シーンをインサートした動画を瞬時にサービス。

画像ではなく、動画を全員に配信。ノントラブルで高画質・高速処理

テーマパークなどのアトラクションで定点カメラが撮影、ライド後に写真販売するサービスは以前からあり、それが主流でした。通天閣タワースライダーの動画サービスは、写真(画像)ではなく、動画を全員にしかも瞬時にサービス。降り口到着後すぐに、乗り口での撮影動画、デフォルトの滑り出しシーン、降り口での撮影動画を約30秒内で生成、降り口にあるモニターに、あっという間に各自の動画がフルハイビジョン2Kの高画質でアップロードされます。自身の動画をモニターのQRコードを読み込んで専用Wi-Fiで動画をダウンロード。これで簡単に動画データの閲覧・保存ができます。

30MB超の高画質動画データをスライダーの乗降に合わせ、次々と正確に安定して高速処理する、それを可能にしている動画処理システムの中枢が、コンテックの産業用ハイエンドFAコンピュータVPC-5000です。

4モニター×2画面に次々と動画がアップロード。 4モニター×2画面に次々と動画がアップロード。

大ヒットの要因は通天閣らしさと時流に合ったデジタル技術の融合

通天閣タワースライダーは現在、毎日平均500名以上のお客様に利用されています。単純計算では1人約1分10秒単位でフル回転していることになりますが、各動画はまったくエラーなく連続で生成されています。
お客様にとっては、たった今の体験が待たされることなくデータで入手でき、料金はあらかじめ最初の利用料に含まれている、その満足度・お得感はSNSを通じて拡散され、話題性が持続し、リピーターや新たなお客様を呼ぶ好循環となっています。

前述したスペックの高さは動画処理関連の業種に従事されている方々にしたら驚きかもしれません。その用途は娯楽産業に限らず、高画質で高速かつ安定した動画処理が要求されるあらゆるシーンに導入可能です。
「通天閣はモノ売りではなく、コト売り」と語る高井社長の「こんなコトがしたい」という要望に、地元の東亜無線電機株式会社の徳重氏は大阪発祥のコンテックとタッグを組み、あえて産業用コンピュータVPC-5000を提案。実証実験をくり返すうち、その高画質高速処理が不可欠と痛感し、また開業後、一度もトラブルなしのVPC-5000に高井社長の評価は絶大で、性能のノビシロにも今後の期待を寄せています。

導入のポイント

課題

コロナ禍による打撃に対抗する集客の方策として、滑り台の新アトラクションを検討。しかし、ただ滑って終わりのアナログな体験だけのコンテンツでは弱いと考え、継続的な宣伝効果のある動画配信サービスとのハイブリッド化を追求しました。

成果

通天閣らしいアナログな滑り台×通天閣らしからぬデジタルな動画配信を高画質・高速処理で安定運用。VPC-5000がトラブル発生皆無の稼働を担っています。月間1万人以上の利用者数を更新し、総入場者数もV字回復しています。

お客さまプロフィール

通天閣観光株式会社
代表取締役社長 高井 隆光様
タワースライダーは、はね出し構造の免震型滑り台。非常時の緊急避難経路としても使用できる認可を受けています。進化系滑り台の、その次の新しいコトも検討中で、VRやAR、メタバースといった最新のデジタル技術を視野に入れたミスマッチの妙や新しさをこれからも追求していきたいと考えています。

通天閣観光株式会社代表取締役社長 高井 隆光様

通天閣観光株式会社 ロゴ

東亜無線電機株式会社(取扱店)
特機営業部 徳重 大貴様
社長の高井様は人と人のつながりやご縁をとても大切にされる熱い方。地元の技術商社として、コンテックさんとチーム大阪を組み、大手のコンペティターではできない熱血提案をさせていただきました。1動画を30秒内で処理するという課題に応えるにはVPC-5000以外に選択肢はなかったと思っています。

取扱店 東亜無線電機株式会社 特機営業部 徳重 大貴様

株式会社 東亜無線電機 ロゴ

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