当社のデジタル入出力デバイスを使用するための準備から基本的なプログラム開発までの一連の流れをご紹介します。 このチュートリアルでは、デバイスを初めてご使用される方向けに、スイッチ等の外部機器との接続や、ソフトウァのインストール(セットアップ)、デジタル入出力のプログラムの組み方をご紹介しています。 ご紹介する主な内容は、以下となります。
今回使用する条件は以下となります。 その他のOS、デバイスをご使用の場合、オンラインヘルプも合わせてご確認ください。
■目次 1.ハードウェア編セットアップ 1.1 デジタルデバイス~端子台の接続 1.2 外部機器の配線1-スイッチ- 1.3 外部機器の配線2-LEDランプ- 1.4 デバイスのセットアップ 1.5 ハードウェアのインストール 1.6 診断プログラムによる動作確認 2.ソフトウェア編 プログラムの作成 2.1 プロジェクトの作成 Visual C# / VC++ / VB.NET / Python
セットアップとは、当社製デバイスをパソコンで使用するために必要な作業です。 ソフトウェアとハードウェアでそれぞれに必要な準備があります。
今回はデジタル入出力デバイスを使用するためのセットアップを行います。 既にセットアップが完了している場合は「2.プログラムの作成」をご覧ください。
デジタル入出力デバイスDIO-1616LX-USBのインターフェイスコネクタ(D-SUB 37ピン)と、ケーブルPCB37PS-Pのコネクタを接続します。PCB37PS-Pはどちらのコネクタを接続しても構いません。もう片方のコネクタを端子台EPD-37へ接続します。
EPD-37に記載されている番号は、DIO-1616LX-USBのインターフェイスコネクタのピン番号と同じになります。
スイッチの片方をEPD-37の2番ピンへ接続します。EPD-37の2番ピンはDIO-1616LX-USBのピン番号2へ繋がっており、信号名は、I-00です。I-00は、デジタル入力の0ポート(Bit0)で、スイッチがオン状態の時に1となり、オフ状態の時には0となります。スイッチのもう片方を外部電源のマイナスと接続します。次に、EPD-37の18番(DIO-1616LX-USBのピン番号18番、信号名IP 0/1)のプラスコモンと外部電源のプラスと接続します。
DIO-1616LX-USBの入力信号部は、フォトカプラ絶縁入力です。入力部を駆動するためには、外部電源が必要です。この時に必要となる電源容量は、24VDC入力時、1点あたり約5.1mA(12VDC時は、約2.6mA)です。環境に併せて電源を選定します。
LEDランプのマイナスとEPD-37の21番ピンへ接続します。EPD-37の21番ピンはDIO-1616LX-USBのピン番号21番と繋がっており、信号名は、O-20です。次にLEDランプのプラスとEPD-37の37番ピンを接続します。EPD-37の37番ピンはDIO-1616LX-USBのピン番号37番と繋がっており、信号名は、出力プラスコモンです。なお、LEDランプのプラス側には、LEDランプの仕様に合わせて適切な抵抗を使用してください。また、外部電源のプラス側と接続します。
接続のまとめ
【物理ポートと論理ポート】 当社のデジタル入出力デバイスを用いてシステムを構築する際に必要な、物理ポートと論理ポートの関係性を説明します。
物理ポートとはハードウェア上のI/Oマップに配置されているポート番号を指し、各ポートはコネクタの入力端子(ピン番号)に紐付けられています。DIO-1616LX-USBの場合、ピン番号2~9は入力+0ポート、ピン番号10~17は入力+1ポート、ピン番号21~28は出力+2ポート、ピン番号29~36は出力+3ポートがそれぞれ物理ポートとなります。この情報は、当社Webからダウンロードできるデータシートまたはハードウェアマニュアルに記載されています。なお、コネクタピン番号と端子台番号は同じになります。 論理ポートは平たく言えばソフトウェア上のピン番号です。当社は、バス仕様、入出力点数、入出力形式で選べる多彩なバリエーションをご用意しております。各デバイスに依存しないプログラミングを可能にするため、物理ポート、論理ポートの概念を用いています。
例えば、入力ポートから1バイト(8ビット)入力する場合、プログラミング上では「Ret = DioInpByte ( Id , PortNo , Data )」と記述します。PortNoはハードウェア上の物理ポートの番号ではなく、論理ポートの番号を指定します。 DIO-1616LX-USBの物理ポート(ピン番号/信号名)、論理ポート(ビット)の関係は以下の通りとなります。詳細は、”2.プログラム作成”であらためてご案内しています。
デバイスのセットアップとは、当社製デバイスをパソコンで使用するために必要な事前作業です。ソフトウェアとハードウェアでそれぞれに必要な準備があります。製品により画面表示が異なる場合もありますが、基本的な手順は同じです。 既にセットアップが完了している場合は1.5ハードウェアのインストールを御覧ください。 OSにより画面表示が異なる場合もありますが、基本的な設定は同じです。デジタル入出力デバイスをパソコンに接続する前にデバイスドライバAPI-DIO(WDM)(以降デバイスドライバ)をダウンロードします。最新のデバイスドライバはこちらから入手可能です。
使用許諾契約書をお読み頂き、ご同意いただけましたら、「ダウンロード」をクリックし、ダウンロードを行って下さい。
1) デバイスドライバのインストール ダウンロードが終わればファイルの展開を行い、「¥INF¥WDM¥DioForWin10¥」フォルダ内のsetup.exe を実行し、画面指示に沿ってインストールします。
2) 開発環境のインストール デバイスドライバインストール後、API関数を利用するためのヘルプ、サンプルプログラムなど、開発環境をインストールします。 「<展開先フォルダ>APIPAC¥DioWdm¥Disk1¥」 フォルダ内の setup.exe を実行し、画面指示に沿ってインストールします。
インストール方法詳細 デバイスドライバ、および開発環境のインストール方法を詳しく知りたい方は「オンラインヘルプ>ドライバ構築環境>デバイスドライバのインストール」にてイラスト付きで解説しております。是非合わせてご覧ください。
DIO-1616LX-USBとパソコンを付属のUSBケーブルで接続します。DIO-1616LX-USBを1台だけ接続する場合、AC電源は不要です。 USBデバイスを使用する場合はOSを起動した状態で接続します。接続するとデバイスのインストールは特にウィンドウ等は表示されず、自動で完了します。 なお、USB以外の場合は「オンラインヘルプ>ドライバ構築環境>デバイスドライバのインストール」をご覧ください。ソフトウェアインストール後、デバイスをOSに認識させます。その際、同じ型式のデバイスを複数使用する場合は1つずつ認識を行ってください。 デジタル入出力デバイスが正常にインストールされたことを確認するには、スタートボタンを右クリックしてデバイスマネージャーを開きます。[CONTEC Devices]ツリーの下にインストールしたデバイスが表示されます。
デジタル入出力デバイスとデバイスドライバの状態を確認します。デバイスマネージャーで確認したいデバイスをダブルクリックするとプロパティ画面が表示されます。(またはデバイスの上で右クリックしプロパティを選択します。)
共通設定タブにある「デバイス名」は、当社製品にて、デバイスを識別するために割り当てられる名前です。ソフトウェアからはこの名前で呼び出します。自由に変更できますが、デフォルトのままで問題ありません。共通ページの左下にある診断のボタンを押すことで診断プログラムが起動します。 診断プログラムを使い、正しくデジタル入力信号が取得できているかを診断プログラムで確認します。
デジタル入出力信号モニタアクセサリCM-32Lがある場合、デジタル入出力デバイスに接続することで、入力をLEDで確認、出力を全点の疑似信号発生が可能なため、外部機器(LED,スイッチなど)を接続せずにプログラムのデバッグや動作確認を行うことができます。
信号テスト 入力Bit0のデバイスに接続したスイッチをOnにしたとき、Bit0の画面上のライトが赤色、Offにしたとき画面上のライトが緑色になれば正常です。 出力Bit0の画面上のライトをクリックし、オンにしたとき、Bit0に接続したライトが点灯している、Offにしたとき接続したライトが消灯していれば正常です。 同様に各接続したBitを確認してください。
[診断レポート表示]ボタンを押すと、設定情報やインストールされているドライバのバージョン、自己診断の結果がテキストファイルで出力されます。このファイルには、サポートに必要な情報が含まれており、技術サポートの際に添付ファイルとして送付いただくと、より短期間で解決できる傾向にございます。診断レポートを出力する場合はケーブルを外してから行ってください。入出力検査を行う際「いいえ」をクリックした場合でもレポート作成は可能ですが、入出力検査を省略した診断レポートとなります。特別な事情がない限り、入出力検査を推奨いたします。 →技術お問い合わせ
入出力検査を行った場合
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