環境に配慮した製品の開発

当社では、製品の企画・設計および製品ライフサイクルの各段階において、省エネ性能や環境保全性、リサイクル性などを検証し、環境に配慮した製品開発を行っております。また、より高度な環境設計を行うため、ライフサイクルアセスメント(LCA)手法を用いて開発製品の環境への負荷を定量的に算定・評価し、その結果を設計開発に活かしています。

製品企画・設計におけるアセスメントフロー


当社で定めた環境設計基準に基づき、開発を行う全ての製品において製品企画段階で環境設計の目標を設定し、開発を行っております。

製品企画・設計におけるアセスメントフロー

環境設計基準に定める主な要素


環境設計基準に定める主な要素

ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment/LCA)


環境への負荷を定量的に算定し評価するツールとして、ライフサイクルアセスメント(LCA)手法を導入しています。LCAの手法を用いて自社製品の新旧モデルを比較し、その結果を設計開発にフィードバックすることにより、より高度な環境設計に役立てています。

LCAにおける算定範囲


LCAにおける算定範囲

耐環境スイッチングハブのLCA実施結果


評価モデル仕様 (産業用スッチングHUB)
10M/100M 広温度範囲対応 組込型スイッチングHUB 8ポート
10M/100M 広温度範囲対応 組込型スイッチングHUB 8ポート

LCAインパクト評価


本調査で対象とした4つの影響領域について、ライフサイクル段階別にインパクト評価を行いました。 また、環境影響領域別に、SH-8008(FIT)H(旧製品)及びSH-8008F(新製品)の比較を行いました。

評価結果


  • すべての影響領域において、製品の使用段階と素材製造段階での寄与が非常に高いことがわかりました。(「資源消費」以外の3つの影響領域では、使用段階での寄与が70%以上で過半を占めています。)
  • 旧製品に対して新製品は環境への影響低減が確認でき、その主な要因は製品使用時の消費電力低減であることがわかりました。
環境設計基準に定める主な要素

当社グループのエコプロダクツ認定制度


2012年11月より独自の基準による製品の環境性能評価・認定制度の運用を開始しました。同制度では、「省エネルギー」「省資源」「公害防止」の観点から、「電力削減」「リサイクル」「軽量化」「長寿命化」「梱包材削減」「節水」「騒音軽減」「水質汚染防止」「有害物質削減」について性能評価し、基準を満たした製品を「エコプロダクツ」と認定しています。

エコプロダクツ認定代表製品


M2Mコントローラ CONPROSYS nano(機種:CPSN-MCB271-S1-041)

  必要な信号入出力機能を自由に構成でき、低コストで導入できる端末。さまざまなパソコンをホストとしたネットワークベースの遠隔監視システムが構築できます。シンプル構造かつ機能の最適化により、従来比で重量を52%、消費電力を35%、梱包材使用量を64%削減しました。

 

RS-232C通信ユニット(機種:COM-4CN-USB)

-20~60℃の広温度範囲に対応し、パソコンにシリアル通信ポートを4点増設可能なUSB接続ユニットです。回路設計の最適化、筐体の小型化により、従来比で体積を47%、重量を38%、消費電力を55%、梱包材使用量を68%削減しました。

 

耐環境スイッチングハブ(機種:SH-8008F)

•	耐環境スイッチングハブSH-8008F
-20~60℃の広温度範囲に対応し、35mmDINレールに設置可能な小型スイッチングハブです。従来品から、回路の最適化で消費電力を45%削減するとともに、放熱構造の改良により、小型化(32%減)を達成しました。また、梱包は構造の見直しにより体積比で52%、重量比24%を削減し、省資源化を図りました。

 

蓄電池対応計測システム「SolarView Battery」(機種:SV-BPX-MC310 )

•	蓄電池対応計測システム「SolarView Battery」 太陽光発電とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたシステムの計測・表示を行う小型・省電力の計測表示システムです。従来の汎用パソコンで構成した計測表示システムを、オールインワンの専用計測コントローラーを使用して小型化することにより、消費電力を91%削減、製品重量を81%削減、梱包材を96%削減しました。

 

EtherCATスタック型コントローラー(機種:CPS-ECS341-1-011)

•	EtherCATスタック型コントローラー CPS-ECS341-1-011
リアルタイム通信のグローバル標準であるEtherCAT規格に対応することにより、高速・リアルタイム制御を実現したEtherCATスレーブユニットです。専用の高速拡張Busを採用することにより、様々な拡張I/O(デジタル入出力、アナログ入出力など)を組み合わせ、リアルタイムで制御します。EtherCAT機能に回路を最適化することで、消費電力を従来比41%削減するとともに、製品重量も30%の削減を実現しました。