Raspberry Piとは?IoT開発に使われ始めている理由

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)は、教育用として開発されたコンピュータです。近年では、産業分野・IoT開発でも利用されています。Raspberry Piは、なぜ産業分野にも利用されるようになってきたのでしょうか。本記事では、Raspberry Piの概要とIoT開発に使われ始めている理由について解説します。

目次

Raspberry Piとは

Raspberry Piは、最低限の基幹部品を1枚の回路基盤に搭載した手のひらにのるほど小さな「シングルボードコンピュータ」です。イギリスのRaspberry Pi 財団によって教育用のコンピュータとして開発されました。

最新モデル「Raspberry Pi 4 Model B」でも定価は35米ドル~(1米ドル110円換算で3,850円程度~)と、低価格で購入できるため大きな人気を得ています。低価格で手軽に利用できるため、子供たちがプログラミングを学ぶために利用されるだけでなく、大学の情報工学系の学部などでも活用されています。

2012年2月に発売されたRaspberry Piは2021年1月時点の累計で3,700万台以上もの出荷を数えるまでになりました。Raspberry Pi 財団によると、月産台数の60%以上は産業分野で利用されているとのことです。

Raspberry Piの特徴

Raspberry Piの特徴は、以下の4点です。

  1. シンプルな構造でプログラミングを学びやすい
  2. ソフトウェアの追加やネットワーク接続など、コンピュータ管理が簡単にできる
  3. 安価に自分のアイデアを活かしたコンピュータ工作が可能
  4. コンピュータシステムの仕組みを実際に確認することで理解しやすくなる

Raspberry Piは、コンピュータのハードウェア構造とソフトウェアの両方を安価に学べ、自分で好きなようにハードウェアを工作できる点に大きな特徴があります。特に、GPIOポート(汎用ソケット)があるため、自由に拡張が行える点が魅力です。

Raspberry Piの種類

Raspberry Pi財団の公式ページを参照すると、Raspberry Piはさまざまな種類が販売されています。

参考:https://www.raspberrypi.org/products/

サイズを気にすることなく性能の良いものが欲しい場合は、最新版の「Raspberry Pi 4 Model B」がおすすめです。サイズの小さいコンピュータを求める場合は「Raspberry Pi Zero」、Raspberry Piを初めて利用する場合は、すべてがそろっている「Raspberry Pi 4 Desktop Kit」が適しています。

Raspberry Piの機能

Raspberry Piは、コンピュータとして最低限必要となる装置として以下を備えています。

  • CPU
  • GPU
  • Wi-Fi
  • イーサネット
  • Bluetooth
  • USB
  • GPIOポート(汎用ソケット)
  • 映像の入出力
  • 音声の入出力
  • microSDスロット

上記の装置は、一般的なパソコンなどと基本構成は同じです。ただ、シンプルな構成であり、メモリの増設はできず、冷却用のファンもありません。Raspberry Piは、さらに以下の装置を接続することで、パソコンと同じように利用できます。

  • キーボード
  • マウス
  • microSDカード(記憶装置として利用)
  • ディスプレイ
  • ディスプレイ用ケーブル
  • USB電源アダプタ
  • micro USBケーブル

購入したばかりのRaspberry PIには、OSがないため、公式サイトからOSをダウンロードして、microSDカードに保存しRaspberry PIにセットして利用します。

Raspberry Piの活用事例

Raspberry Piでは具体的に何ができるのでしょうか。活用事例、IoT入門として利用する例、産業分野で使われる例を挙げて解説します。

Raspberry Piでできること

Raspberry Piでできることは多岐にわたります。よく紹介される例は、LEDの点灯です。その他にも、音楽プレイヤーやラジオ、スマートスピーカーなどもRaspberry Piを使って作成できます。さらに、高度な例としては、ゲーム機・ロボット・デジタルカメラなどの作成が可能です。

IoT入門にも適したRaspberry Pi

Raspberry Piは、個人がIoT開発を学び始めるのにも適しています。水温を計測して水槽の温度を管理する水温センサー や、音や振動などを利用した通知も可能です。

産業用途でも広がるRaspberry Pi

上述したように、Raspberry Piは、産業分野で約60%も利用されています。産業ロボットや、予知保全、設備監視、検査装置、遠隔監視などが実現可能です。しかし、Raspberry Piそのままでは、産業利用に不安があります。

そのため、筐体に電源スイッチや各種インターフェースを搭載し、熱暴走対策も施した製品が産業用として供給されています。これらの製品を利用して必要なデバイスを組み合わせ、独自開発で自由度の高いシステムを組むことが可能です。

ソフトウェア面では、AIやCODESYS、オープンソースのZabbixなどを組み合わせることで、産業ロボットの制御や設備監視などの処理が行えます。

コンテックでは、FA(ファクトリーオートメーション)や計測制御に便利なRaspberry Pi対応のHATサイズボード「CPIシリーズ」を提供しています。

Raspberry Piにおいて、GPIOピンヘッダでスタック接続するHATにスタックできるボードは1枚のみです。CPIシリーズでは、GPIOピンヘッダでスタック接続するHATのスタックを1枚から多段接続可能にしているため、多種多様な信号を扱えます。

今後、FAや計測制御を検討していて、Raspberry Piを使ってさまざまな種類のI/Oや信号を処理したい、とお考えの場合は、ぜひCPIシリーズのご利用をご検討ください。

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