CPU (Central Processing Unit) とチップセットは、産業用コンピュータの基本性能を司る基幹部品です。CPUとチップセットは必ずセットで使われます。CPUはコンピュータ上の情報を処理する役割で、チップセットはコンピュータ上のデバイスを管理してCPUに情報を伝達するのが主な役割です。以前のチップセットは、ノースブリッジ (MCH ; メモリコントローラハブ) とサウスブリッジ (I/Oコントローラハブ ; ICH) の2チップ構成でした。現在は、ノースブリッジとCPUは統合され、サウスブリッジはプラットフォームコントローラハブ(PCH) という名称に代わり、この1チップをチップセットと呼ぶようになりました。チップセットと言いながら1チップなのはこの名残です。また、省電力の組み込み用コンピュータで使用されるCPUは、チップセットの機能も統合されています。システムが1チップに乗っているということでSoC (System on Chip) とも呼ばれます。
Intel 4 series ICH10まで
Intel 5 series 以降
第6世代Skylark-U以降のプロセッサUシリーズBayTrail以降のAtom / Celeron N/J
インテル 製品の仕様情報 (ark.intel.com) の補足情報 (Supplemental Information) に組込み機器向けオプションの提供 (Embedded Options Available) という項目があります。この項目が「はい (Yes)」となっているプロセッサは、IoT および組込み機器向けプロセッサの位置づけであり、インテルは発売日 (Launch Date) から10年+α (世代により前後) にわたり供給を行うプロセッサ (CPU) です。チップセットについても同様です。
インテルのプロセッサやチップセットは、使用条件 (Use Conditions) で品質レベルが定められています。品質レベルの高さは、動作温度範囲やアクティブ率の要素があるため一概に言えないところがありますが、概ね次のとおりです。
インテルのプロセッサやチップセットの仕様項目に動作温度範囲 (Operating Temperature Range) があります。使用条件の項目に「Embedded Broad Market Extended Temp」といった形で表記され、動作温度範囲を商業 (Commercial) レベルから拡張した組込み用途向けの製品という意味になります。