インターネットと繋がる、コンテックの情報端末で今後何ができるようになるのだろうか。「回線をコンビニと結んで患者さんが自由に買い物ができるようになったらいいな、と思いますね。そして、いずれはセキュリティの問題も解決して、患者さんが自分自身の電子カルテを手軽に見ることができるようになれば、ということも考えています。ナースコールもこの画面を通じて呼び出しできるようにしたい。今は、回診に来た医師やナースが画面を見ればそれだけで診察が進められるように準備をしている段階。要するにひとつのものでどれだけ機能を持たせられるかということですよね」(三宅氏)
また、三宅氏は情報端末の使い勝手に関しても大変なこだわりを持つ。
「病院のテレビというと普通は棚に置いてあるものだけど、本当はまっすぐ向いて見たいですよね。ということで、情報端末の重さに耐えられるアームを世界中から探し出してつけてもらったんです」(三宅氏)
最終的にはどのようにIT化を進めていきたいのだろうか。
「最終的には在宅医療までIT化していきたいですね。今、当グループも訪問看護、訪問リハビリ、ケアプランなどの在宅ケアをしていますが、今後は画面を通じて双方向のやりとりをできるようにして食事の管理や服薬指導をやっていきたい。あとはセンサー関係を強化して、例えば『入院中の患者さんが今ベッドから体を起こした、次は横を向いて立ち上がるぞ』っていうのを予測できるようにする。要するに転倒事故の防止用です。入院していても、転倒事故が医療安全管理上一番多い。そんなときセンサーとこの情報端末を連動させておけば『看護師が来ます、しばらくお待ちください』という音声案内と画面に文字を表示することもできる。この機能が実装されるようになれば、かなり転倒事故は減らせるはずです。それとICカードを読み込ませて個人を認識できるようにし、買い物をしたり有料コンテンツの課金システムにまで対応できるようにしたいと考えています」(三宅氏)