危険と隣り合わせの現場作業員を守る
多様な条件をクリアしDX-U2200が強力サポート
社会的インフラである高速道路の保全作業に従事する作業員は、常に高速の車両がすぐそばを通過するという危険にさらされています。
その安全をいかに守るか、不断の努力の中で誕生したのが「Highway Ai-MONITOR®」です。
その心臓となるエッジAIコンピュータとして、耐振性、稼働温度範囲、安定供給といった多くの必須条件をクリアし、コンテックのDX-U2200が採用されています。
高速道路メンテナンスの現場で「機械の目」として活躍する「Highway Ai-MONITOR」は、作業員に大きな安心感を与えている
高速道路メンテナンスにおける重要課題は作業員の安全確保
人々の移動や物資の輸送を支える社会インフラとして欠かせない存在である高速道路。
その保全のためには損傷個所のチェックといった日常点検や補修作業、老朽化対策などが不可欠です。
しかしながら、道路の一部だけ交通規制をして作業を行う場合、侵入禁止エリアは矢印板やラバーコーンで示されるのみで、作業員は高速走行の一般車両がすぐそばを通過するという命の危険と隣り合わせの状況に置かれます。
「作業員の安全確保は終わりのない命題であり、これまでもさまざまな対策を講じてきました。
例えば赤外線を使って侵入車両を検知し、ランプで知らせる仕組みなどです。しかしながら、高速道路において、時速100kmで走行する車両はわずか3秒ほどで100m進むため、危険を察知しても退避が間に合わないということも起こりえます。
より作業員の安全を確保するため、人為的ではなく、システム的に判断し、さらにできるだけ早い段階で侵入を検知する方法はないだろうか、そういう思いが常にありました。」
中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社技術開発部長の青山幸晴氏は「Highway Ai-MONITOR」開発の動機についてこう話します。
「弊社では高速道路の保全に関わるさまざまな設備や製品を開発していますが、ある日ソフトウェア開発のパートナー会社から、AIによる物体認識で危険運転車両を検知できれば、重大事故を引き起こす前に対策を取れるのではないか、
という提案がありました。そこで、オープンソースの物体認識モデルを高速道路で実際に試したところ、時速100kmで走る車両の車種選別がほぼ正確にできていました。
これなら交通規制されたエリアに車両が侵入してきたケースにおいてもかなり早い段階で、かつ正確に検知ができるはず、という手ごたえがありました。」こうして「Highway Ai-MONITOR」の開発が正式にスタートしました。
ハード面での課題がDX-U2200採用で解決へ
青山氏によれば、開発段階で特に苦労したのは規制エリアをいかに設定するか、ということだったといいます。
「高速道路で交通規制をして行う作業は、少しずつ場所を移動しながら進めることが多いため、エリア設定を簡単かつ正確に行うことが必要でした。
試行錯誤の結果、この課題についてもAIの画像認識でエリア設定を自動で設定できる機能を開発しました。」
こうして難題をクリアし、試作機からいよいよ製品化へ、という段階でさらなる難題に直面します。
「試作機では海外製のエッジAIコンピュータを採用していたのですが、その製品が生産終了になってしまったのです。」と青山氏は当時の状況を振り返ります。
安定供給が見込めるエッジAIコンピュータを見つけること、それは製品化に向け「欠かせない重要なピース」となります。そうして情報収集をしていくなかで出会ったのがコンテックDX-U2200でした。
「選定にあたっては、車に積んで移動し1年を通じて屋外で利用するため、
(1)車載用としての振動規格基準を満たしていること、
(2)動作温度範囲が広範であること、
この二つを必須条件として絞り込みました。
DX-U2200についてはそれらの条件を満たし、かつコンパクトなサイズ感が非常にいいと感じました。車に積んで運ぶという製品の特性上、全体のサイズダウンも課題の一つだったからです。また、安定供給とサポートという面で不安が残る海外製他社製品と比べ、DX-U2200は国産でサポート体制にも安心感があり、Jetsonのバージョンに関わらず、現行モデルの安定供給に対応してくれるというお話でした。さらに、当時非推奨だったJetsonのSuperModeにファームウェア更新での対応を約束してくれたことが決め手となり、正式採用となりました。」
現場でのテストでも安定稼働 さらなる進化の相棒に
その後、DX-U2200を採用した製品版で現場でのユーザーテストを実施。現場導入を指揮する中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社技術開発部副部長の種田康則氏によれば、
「現場では新しい装備に対して最初はどうしても戸惑いがあります。それでもHighway Ai-MONITORについては実際に使ってみて安心感が大きく増したという好意的な声が多く寄せられました。」
とその実用性に確かな手ごたえがあったといいます。
青山氏と種田氏は現場の声をフィードバックし、今後Highway Ai-MONITORをもっと簡単にもっとコンパクトに進化させたいとのこと。
その進化を支える相棒として、引き続きコンテックのエッジAIコンピュータにも大きな期待が寄せられています。
導入のポイント
課題
ソフト面での課題をクリアし、いよいよ製品化へという段階で試作機に採用していた海外製エッジAIコンピュータが生産終了に。安定供給が見込め、サポート体制にも不安のない製品の選定という新たな課題に直面します。
成果
必須スペックを満たし、現場でのユーザーテストもクリア。コンパクトなサイズは製品全体のサイズダウンにも貢献。展示会出展を通して他の高速道路メンテナンス会社から大きな反響があり、全国展開を見込める状況となっています。
お客さまプロフィール
- 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社
技術開発部長 青山 幸晴 氏
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柔軟な発想で数々の高速道路メンテナンス用製品を手掛ける。現場作業員の安全確保については特に強い使命感を持ち、Highway Ai-MONITORの開発統括として製品のさらなる進化を目指している。
- 中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社
技術開発部副部長 種田 康則 氏
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現場作業員としての豊富なキャリアを活かし、Highway Ai-MONITORの現場導入を指揮。同時に作業員の声を的確にフィードバックし、より使いやすい製品へと改善することに尽力している。
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サンワテクノス株式会社
- DX-U2200の導入にあたり商社としてさまざまな調整を担う。また、Highway Ai-MONITORの現場を監視するカメラ選定においても大いに貢献した。
採用製品
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NVIDIA Jetson Orin NX 搭載のエッジAIアクセラレータ
NVIDIA Jetson Orin NXを搭載。画像検査、予兆保全など現場でのAI推論処理を必要とする分野に最適です。
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NVIDIA JetPack™ SDKが利用可能
Jetson開発者キットと同様にJetPack™ SDKが利用可能。開発者キットで作成したアプリケーションを実行可能。
導入事例について
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